腸骨筋 の機能と役割

今日は、ジップリハパークの野村です。

■今日は腸骨筋 (liacus)について

腸骨筋は腸骨と大腿骨小転子に付着している生理学的断面積の大きな筋です。大腰筋と同じく,モーメントアームは短いですが,生理学的断面積の大きさから股関節屈曲の主動作筋であると考えられています。以下に,腸骨筋の起始,停止,神経支配および作用をまとめます。

起始:腸骨窩の底部および仙骨,腰仙関節と仙腸関節の前面にある靭帯

停止:大腿骨小転子(断面積が大きく強い筋力を発揮するため,聖天市の遠位部や関節包の前部に広がって付着している)

神経支配:大腿神経の第2・3腰神経の分枝

作用:股関節屈曲,股関節外旋

主な作用は股関節屈曲です。大腰筋とは違って脊椎に付着していないため純粋に股関節屈曲に作用します。股関節の外旋作用も有りますが,股関節伸展位から屈曲位にかけてわずかに作用するだけです。

■股関節の屈曲拘縮

股関節の屈曲拘縮は何かしらの障害を持っていなくても一般的に認められます。特にデスクワーク(座っていること)が多い職種の方は屈曲拘縮を起こしやすいといわれています。股関節に屈曲拘縮があると,立位姿勢時に腰椎の過剰な前弯を引き起こしたり,体幹が前傾位になったりします。これらは腰椎やその周辺の筋群に過剰なストレスをかけるため,腰痛の原因になる可能性があります。

■まとめ

大腰筋と腸骨筋は,股関節に作用する大きな筋群です。基本的には股関節に単独で作用して,股関節の安定性や骨盤位置の決定など様々な役割を持ちます。これらの筋群の拘縮や筋力低下は日常生活動作の制限を引き起こしやすく,適切な評価や介入を行わなければならない重要な筋だといえます。