大腰筋ってなあに!

今日はジップリパークの野村です。

 

大腰筋 (psoas major)についてご案内します。

大腰筋は腹部の深層に位置する筋で,腰椎と大腿骨小転子に付着しているため,大腿直筋,縫工筋,大腿筋膜張筋などの他の股関節屈筋群よりもモーメントアームは短くなります。一方で生理学的断面積が他の筋群よりかなり大きいので強力に股関節屈曲に作用すると考えられています。以下に,大腰筋の起始,停止,神経支配および作用をまとめます。

起始:第12胸椎から第5腰椎の椎体外側面,椎間円板,各椎骨横突起

停止:大腿骨小転子

神経支配:脊髄神経の腹根

作用:股関節屈曲,股関節外旋,股関節内旋,腰椎側屈(腰椎の屈曲や伸展については一定の見解を得ていない),腰椎の安定

主な作用は股関節の屈曲ですが,その他の作用も報告されています。ただし,一部の作用(腰椎の屈曲や伸展)については矛盾した報告多く,一定の見解を得ていません。股関節の内外旋は股関節90°屈曲位でわずかに働くと言われています。また,腰椎側屈は側臥位から体幹を起こすときや,立位で体幹を側屈する際に活動します。

大腰筋と歩行の関係

大腰筋の筋力低下は股関節を屈曲しにくくさせます。そのため,浴槽のまたぎ動作や,階段や段差の昇降動作を困難にして転倒のリスクが高まります。一方で,単純に平地歩行している分には,大腰筋の筋力をほとんど使用しないため,筋力低下の影響を受けにくいと言われています。歩行時の遊脚期には股関節の屈曲を振り子の原理で代償するからです。つまり,骨盤挙上により位置エネルギーが蓄積され,下肢全体が振り子のように前方に振り出され,本来なら大腰筋で必要な筋力を補完するのです。

参考になれば幸いです。